男の色気
男の色気とは何か?これがなかなか定義することが難しい。タバコを加えて、一人で悦に入っている男もいるだろう。イタリア男のような軽いのりでジョークをとばす男もいるだろう。作務衣を着て修行僧になったつもりの男もいる。人それぞれで自分流のスタイルを見つけるのが良いだろう。
さて、「男の色気を感じる俳優は?」というアンケートをとれば、おそらくジョニー・デップかもしれない。でもケペル世代としては、アラン・ラッドとジェラール・フィリップをあげる。これぞ「男の色気ここにあり」という二人の珍しい写真である。軍服姿のアラン・ラッド(1913-1964)は天下一品であろう。「マッコーネル物語」(1955)の撮影開始まえの一瞬を捕らえた写真で、穏やかな人柄がよくでている。送られたファン・レターにはほとんど自筆で返事していたという。日本にもファンは多かったが、背の低さに悩み続け、ほとんど人前に出るのを嫌った孤独で寂しいアラン・ラッドに、ケペルは「シェーン!カムバック」と泣きながら叫ぶのである。
ジェラール・フィリップ(1922-1959)といえば、世界中の女性のハートを鷲つかみにしたフランスの貴公子である。わずか36歳でこの世を去ったが、佳人薄命は男にも適用されるものなのか。淡くやさしい瞳の二枚目であるが、容貌もさることながら、その演技力で名優としての高い評価を得た俳優なのである。あまりにも完璧であるため、これまでケペルは近づきにくかったが、この写真、どこかおどけていて親しみがもてます。パリの馴染みの喫茶店。一人でリラックスしていた時間、突然、日本人カメラマンの早田雄二が闖入して「写真をお願いします」といわれて、まずは、日本のファンへのごあいさつ、といったところかもしれない。
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