ヒッピーが住みついた火山島
現在も活動を続ける御岳
火山国日本に火山は多いが、常に活動している活火山は少ない。鹿児島県南部、トカラ列島の中部にあるスワノセ島(諏訪之瀬島)は現在も最も活発な活火山である。文化10年(1813年)に大噴火を起こし、その後70年間、無人島となった。明治16年頃、藤井富伝が入植をはじめ、人が住むようになった。ほとんどの住民が奄美大島などからの移住者だった。島の周囲は海食崖に囲まれ、十数個からなる小集落が南部の台地にあり、自給的な畑作と牛肉飼育をおこなっている。戦後になって、人口の減少が著しく、とくに若年層の流出が続いた。ところが昭和42年に都会からヒッピーといわれる若者がやってきた。島民たちとさまざまなトラブルを起こしながらも、若者は島の生活において重要な働き手となっていった。そしていつしか島にあたらしい文化を根付かせている。「バンヤン・アシュラム」というスワノセ・コミューン(共同体)で、漁師をしながら詩作を続けるナーガ(長沢哲夫)もその一人である。
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