天使の歌声・ディアナ・ダービン
ディアナ・ダービン(1921- )はカナダのウィニペグに生まれ、美声を買われてMGMと契約。ジュディー・ガーランドと「アメリカーナの少女」(1936)で共演した。その後、ユニヴァーサルで「天使の花園」(1936)、「オーケストラの少女」(1937)が大ヒット。「天使の歌声」をもった美少女として戦前の日本の映画少年にも大人気だった。ちなみに「オーケストラの少女」のオーデションには当時13歳だったマリア・カラス(1923-1977)も受けたが残念ながら若すぎた。ダービンは「アヴェ・マリア」「年ごろ」「庭の千草」「銀の靴」「春の序曲」など音楽映画に多数出演し、1949年には引退し、パリで悠々自適の生活を送り、なんと今も健在である。
ディアナ・ダービンのレコードは数枚持っているが、まさかCDなど無いだろうと思っていたら、ダイソーで8曲入り210円で売っていた。「アマポーラ」「ハレルヤ」「スプリング・イン・マイ・ハート」「ホーム・スイート・ホーム」「ラスト・ローズ・オブ・サマー」「アヴェ・マリア」「青きドナウ・ドリーム」「ある晴れた日に」である。やはりオペラの曲がある。映画「オーケストラの少女」でも歌われた「乾杯の歌」(ヴェルディ「椿姫」より)は収録されていなかった。日本語訳詩は浅草オペラの伊庭孝であるそうだが、詳しくは知らない。だだ次のような訳詩が見つかった。
乾杯の歌
(アルフレード)
友よ、いざ飲みあかそうよ
こころゆくまで
誇りある青春の日の
楽しいひと夜を!
若い胸には
燃える恋心
やさしいひとみが
愛をささやく
またと帰らぬ日のために
さかずきをあげよ
(ヴィオレッタ)
この世の命は短く
やがては消えてゆく
ねーだから今日もたのしく
すごしましょうよ
このひとときは
ふたたびこない
むなしくいつか
過ぎてしまう
若い日は夢とはかなく
消えてしまう
あーあー過ぎてゆく
あーあー過ぎてゆく
あーあー
ディアナ・ダービン、ジュディ・ガーランドの夢の共演は「エヴリー・サンデー」(アメリカーナの少女)という短編一作だった
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