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2008年3月10日 (月)

るんは風の中

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   ある日、アキラは高校に通う途中で、運命の少女と出会った。と、いってもそれはインスタント・コーヒーの広告に写った少女である。アキラはその少女に恋をした。ポスターの少女も当たり前のようにアキラに話しかけた。アキラはそのポスターをはがして家に持って帰る。

「よし、きみの名は、るんだ!」

   アキラはいつも、るんと一緒にいたい。学校へもポスターを持ち歩いた。二人の交際は深まっていく。

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   アキラは新しい学校にも馴染めず、一人で悩んでいた。人生の目的も進路もわからない。しかし時間だけが過ぎていく。るんだけがすべてだった。アキラは「ぼくは、るんがすきだ。できれば、きみのいる止まった世界にぼくもはいりたい!」

   るんは言った。「それは無理よ。だってあたしは思い出だけなんですもの。だからとまつたまま。未来はないの。あたしこそあなたがうらやましいわ。あなたには人生があるもの」

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  ある日、写真のモデルになった女性の娘が訪ねてきた。るんとそっくりである。るんは「あたしをはがして。アキラさん、あたしのつもりで彼女と交際しなさいよ。ね、それがいちばんいいのよ。」アキラは「だけど彼女はきみじゃない!」「アキラさん、さようなら。彼女と仲よくね」「風のバカヤロッ。るんを返せっ。るん!!」

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 るんは風の中

 るんは風の中

 思い出の空のかなたへ

 とび去っていった…

          (引用:手塚治虫「るんは風の中」)

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コメント

先生。るん、ライオンブック?で読んだ記憶があります。
雨降り小僧、佐渡おけさの猫とか。思春期ものなら、アポロの歌。私は読みまくり世代です。
ところで、リボンの騎士のサファイヤ姫は宝塚ブラス、明るく正しい性同一性障害でもあるでしょう?劇中音楽が贅沢でしたが、音楽療法だったのでしょうか?って、言っちゃったりなんかしちゃったりして。


はじめまして。

北国にも春が訪れようとしています。
みんな自分の力で生きていると思っていますが、実は生かされているのですね。
この瞬間に、も自分の意志と関係なく、心臓が動いていますね。

最近、「死にたい」という若い人が急増しているように感じていますね。
裏を返せば、それは、「生きたい!」「生きる意味を知りたい!」という心の底からの叫びなのかもしれません。

人は一体、何のために生きているのでしょうか。
人はどこから来て
何のために、勉強し、働き、生きて
どこへ向かっているのでしょうか。
なぜ、人は孤独なのでしょうか。
愛とは何か、生きる意味、死とは何かなどのことについて、ブログで分かりやすく聖書から福音を書き綴って来ました。
ひまなときにご訪問下さい。
http://blog.goo.ne.jp/goo1639/

「すべて、疲れた人、重荷を負っている人は、わたしのところに来なさい。わたしがあなたがたを休ませてあげます。」(聖書)                   

★私のブログから----------。
「生きる目的は一体何か」
http://blog.goo.ne.jp/goo1639/m/200705

「人生の目的と意味は何か」
http://blog.goo.ne.jp/goo1639/d/20060519

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