未来派・尾形亀之助
化粧 尾形亀之助 1922年 仙台・個人蔵
尾形亀之助(1900-1942)は、アナーキスト系詩人の仲間に加わり詩誌「銅羅」「歴程」などに参加。虚無的心情を平明な言葉に託してうたった詩人として知られる。画家としては、大正10年の第2回未来派美術協会展に、木下秀一郎に誘われて出品したが、それ以前の画歴はよくわからない。未来派美術協会に属し、村山知義や柳瀬正夢とマヴォの結成にも加わった。彼の油絵の作品は、絵を描いた時期が短かったせいもあるが、この「化粧」以外、残っているものがあるかどうか、現在のところ不明である。平面的な線と色によって対象を抽象化して描いており、瀟洒な色感と洗練された近代感覚が認められる。
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