女の道は一本道
「汚れた手」の佐々木すみ江(昭和42年)
NHK大河ドラマ篤姫第6回「女の道」(2月10日放送)。今和泉島津家の於一(宮崎あおい)が当主・島津斉彬の養女となることに決まった。城に出向く日の朝、奥女中の菊本(佐々木すみ江)はそっと於一の髪をなおしていう。「御養女の件、お迷いなのはわかりますが、女の道は一本道に御座います。定めに背き引き返すは恥に御座います」というセリフがいい。そして菊本は自害して於一に武家の女の生き様を示す。菊本のとった行動がいま大きな話題になっている。視聴者の中にも、昔の日本人が身に付けていた品格や礼節をドラマを通して感じたようだ。菊本自害の理由は今夜の放送で明らかになるだろう。
ところで、この菊本を演じた佐々木すみ江。若い世代の方でも「ふぞろいの林檎たち」を初め多数のドラマでお馴染みのベテラン女優だが、劇団民芸出身(民芸俳優養成所第1期生)。ケペルは残念ながら舞台は一度も見ていない。「穀倉地帯」「楡の樹蔭の欲望」「セールスマンの死」「かもめ」など翻案劇が多いため、西洋人のインテリ女性が似合っていた。画像に見える「汚れた手」オルガ役に扮する佐々木は、大柄で目鼻立ちのハッキリした女性党員を好演している。テレビドラマの姑役しかしらないが、若い時代、和製ソフィア・ローレンという感じだったらしい。
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