サヴィニャックとロイピン
ルッフ社のソーセージの宣伝ポスター
ロイピン 1950年 ポスター美術館
戦後のグラフィックデザイナー、ポスター作家の巨匠といえば、レンモンド・サヴィニャック(1907-2002)とヘルベルト・ロイピン(1916-1999)があげられる。広告業界において「視覚ギャグ」「ヴィジュアル・スキャンダル」という言葉も彼らの出現によって生まれた。
レイモンド・サヴィニャックはアール・デコの巨匠アドルフ・ムーロン・カッサンドル(1901-1968)に学んだ。1949年に注文なし描いた「牛乳石鹸」のポスターで一躍注目を浴びた。以後フランスのポスターの分野で最も注目された一人である。その作風に見られる愉快な驚きを誘う表現は、多くのデザイナーに強い刺激と影響を与えた。
ヘルベルト・ロイピンはスイスのバインビルに生まれ、パリでポール・コランに学ぶ。画像のルッフ社のためのソーセージの宣伝ポスターからもわかるように、彼は対象になる商品をきわめて大胆に、誇張した形でとりあげながら、そこに親しみとユーモアとウィットを感じさせる表現にはサヴィニャックと共通するものが見られる。
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