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2007年11月13日 (火)

田園詩人ジョン・クレア

    イングリッシュ・ローズの中でも多産なバラで人気の「ジョンクレア」は、ある詩人に因んで命名された。しかし今日、華やかなバラの名として知られる「ノーサンプトンシャーの貧農詩人」ジョン・クレアのことは日本ではほとんど知られていないだろう。

    ジョン・クレア(1793-1864)はイギリス・ノーサンプトンシャーの貧しい家庭の生まれで、正式の教育をほとんど受けなかったが、幼少の頃から旺盛な読書欲を示した。1808年、ジェイムズ・トムソンの「四季」を読んで詩を志した。1820年最初の詩集を出版。貧困のため憂鬱病に患かり、1837年に精神病院に入ってその悲しき人生を終えた。初恋の人メアリー・ジョイスへの恋歌など生涯に数冊の詩集を出したが、全然売れなかった。「田園生活の描写」(1820)「村の吟遊詩人」(1821)「牧人の暦」(1827)「田舎の詩神」(1835)など。その詩はワーズワース風で、イギリスの四季の田舎風景を歌い、独自の叙情性がある。

      初恋

あの時まで あれほど急に

甘い恋に おちいったことはなかった

彼女の顔は甘い花のように輝き

僕の心はすっかり奪われた

僕の顔は死人のように青ざめ

立ちすくんでしまって歩けない

彼女が僕を見たなら

どれほど悩んだだろう

僕のいのちすべてが

泥に変わってしまったようだ

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