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2007年10月19日 (金)

セラ・ティズデール詩集

       私の初恋

どうかいとしいその目でふりかえって

ここにいる私を見つけてください

あなたの愛で私をふるい立たせてください

つばめを運ぶ そよ風のように

太陽のように 嵐のように

私たちをどうか遠くへ運んでください

それでも私の初恋がまた私を呼んだら

どうすればいい

          *

      眠っている時だけ

ただ眠っている時だけ

私にはあの人たちの顔が見える

私が子供の時に

いっしょに遊んでいた

あの人たちの顔が

ルイズはあんだ鳶色の髪をして

私のところへ戻ってくる

アニイはやわらかい乱れた

おさげでやってきた

ただ 夢の中だけ

歳月は忘れられる

あれから

あの人たちがどう変ったか

だれが知ろう

けれど 昨夜

私たちは遠い昔のように

いっしょに遊んだ

そして人形の家は幼い日のように

はしご段のはしに立っていた

歳月はあの人たちのまるい顔を

とげとげしくは変えていなかった

あの人たちの瞳は 昔どおり

おだやかで優しかった

私は思う

あの人たちもまた

私の夢を見るであろうか

そして あの人たちにとっても

私は永久に子供なのだろうか

        (みついふたばこ訳)

   セーラ・ティズデール(1884-1933)は20世紀初頭のアメリカの女流詩人。「冬のソナタ」のモチーフである詩「私の初恋」で日本でも知られるようになった。

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