金の卵を産むめんどり
貪欲は一切を得ようとして一切を失う。このことの証明に、わたしはいま、寓話の言い伝える、日々、金の卵を一つ産むめんどりを持った男のことだけを語りたい。
彼は、めんどりの腹の中には金塊があるに違いないと思った。そこで腹を裂いてみた。しかし、腹の中には金塊などなかった。こうして、一挙に、最も立派な財産を自ら捨てることになった。
これは、けちな連中へのよい教え。早く金持ちになろうと、焦るあまりに一夜明ければ乞食となりさがる。近頃、こうした連中のいかに多くいることか。(「ラ・フォンテーヌの寓話」)
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