足立の分類
耳垢には「じとじと」の湿ったタイプと「かさかさ」の乾いたタイプの2種類があることを、学問的に初めて明らかにした学者は、足立文太郎(1865-1945)である。2種類の耳垢があるのはモンゴロイド特有のもので、黒人や白人は「かさかさ」はなく、ほぼ全員が「じとじと」のタイプだという。日本人は先に「じとじと」の縄文人が住みつき、あとから来た渡来人と混血した結果、新モンゴロイドは耳垢が「かさかさ」に変化していったという。この足立文太郎は小金井良精の門下生で、人類学者、解剖学者、嗅覚研究家でもある。解剖学では、とくに「足立の分類」で世界的に知られている。肉眼解剖、とくに腹腔動脈などの血管の破格には「足立の分類」といわれる様々な血管を観察し分類できることが大切であり、足立の「日本人の動脈系統」(昭和3年)「日本人の静脈系統」(昭和8年)の著書は現在でも解剖学者にとって必読の書であるという。なお、作家の井上靖は昭和10年に足立文太郎の長女ふみと結婚している。
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