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2006年12月24日 (日)

団子鼻のトル子さんとデコちゃん

   「団子鼻のトル子さん」とは、轟夕起子(1917-1967)であり、「デコちゃん」とは高峰秀子(1924-  )のことである。最近、川本三郎が日本映画の黄金期のことを本にしたり、ケーブルテレビなどで古い日本映画を観る機会が増えたのでケペル世代でもその魅力を知ることができる。戦前・戦後の映画を見ていると、失われた生活風俗がディティールとして描かれているのでアーカイブスとしても貴重な作品が多い。なぜ田中絹代、原節子ではなくて、轟夕起子と高峰秀子かというと、明るくて元気な元祖国民的アイドル女優だからだ。

    轟夕起子は大正6年9月11日、東京市麻布区新堀町で生まれた。本名西山都留子(つるこ)をもじって、トルコの愛称がつく。小夜福子とのコンビで娘役のトップスターになる。山田耕筰が芸名の名付け親、撮影中に失明しかかって自殺未遂、マキノ正博監督との秘密結婚、「おつかいは自転車に乗って」(昭和18年)の大ヒットなど、話題は豊富である。高峰秀子は昭和4年に子役で出演し、娘役となってから「秀子の応援団長」「秀子の車掌さん」、戦後は「陽気な女」「銀座カンカン娘」「カルメン故郷に帰る」で、暗い世相を吹き飛ばしてくれた。轟と高峰が共演した作品も多いが、昭和21年2月の「陽気な女」(佐伯清監督)では、野村恒子(轟)と新井陽子(高峰)が灰燼に帰した東京の街を二人で元気で生きようと語り合うシーンは女性は頼もしいと感じた。新東宝の「細雪」でも幸子(轟)、妙子(高峰)で共演している。頭の回転がよくて天才肌、歌も芝居もうまい、ふたりの会話はどんなに楽しいだろうか。轟の晩年は不遇といわれるが、日活の文芸作品「陽のあたる坂道」「あじさいの歌」やテレビのホームドラマの母親役で存在感のある演技を示していた。

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