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2006年12月13日 (水)

士道不覚悟

    燃えよ剣、第7話「鬼の通る町」。井上源三郎(北村英三)は沖田総司と湯葉料理を食べにいく。新選組と知った店主は順番を優先させようとする。しかし、井上は「順番だから待つ」と言う。店の女中おさち(坂本幸子)は新選組に好感を持つ。その夜、おさちは夫・杉田要助(大丸二郎)から新選組に入隊したことを聞かされ、共に喜びあう。数日後、土方は会津藩の使者を送る任務を井上に任せる。ところが、井上は杉田を少しでも女房に逢わせようと気をきかせて、その任務を杉田に命じた。役目を終えて杉田はおさちとの逢瀬を楽しんだ。しかし会津の使者は何者かによって斬殺されていた。近藤は「士道不覚悟」を指摘し、土方は杉田に「切腹」を命ずる。わずか入隊三日後のことだった。

   燃えよ剣26話の中でも7位と比較的上位にランキングされている。源さんの人気でもあろうが、若い大丸二郎と坂本幸子のフレッシュコンビに涙する人もいるだろう。大丸は「女と味噌汁」に出演していた青年であり、坂本は「でっかい青春」の女学生だった。その後、あまり活躍することなく消えていったが、思えばふたりにとっては「鬼の通る町」が代表作といえるのだろう。美男美女の二人がなぜ活躍できなかったのかは、今となっては知るよしもないが、「大丸二郎」「坂本幸子」と芸名が余りに平凡だったのが一因かもしれない。

    井上源二郎(1829-1868)は近藤勇より5歳年長の六番隊隊長。武蔵多摩郡日野宿の八王子同心井上藤左衛門の三男。長兄平助、次兄松五郎とともに天然理心流三代近藤周助の門人となる。慶応4年1月3日の鳥羽伏見の戦いに参戦、翌4日、淀千両松で甥の井上泰助とともに激戦の最中に討死した。川村三郎書簡に「文武劣等の人」と書き残されているが、真摯篤実の人望家として「源さん」の愛称で親しまれていたと伝えられる。「源さん」のイメージは、俳優北村英三と全く重なり合うようだ。

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