佐藤泰然と順天堂
佐藤泰然(1804-72)は幕末・維新期の医者。田辺信隆の子。武蔵国(埼玉県)の生まれで、旗本伊奈家に仕えたが、江戸で高野長英に学び、長崎でニーマンについて西洋医学を修め江戸で開業した。堀田正睦に招かれ下総国佐倉に移り、姓を佐藤と改め、日本最初の洋式私立病院順天堂を設立した。病院と医学校を兼ねたもので、その旧家が佐倉順天堂記念館となって残っており、当時の器具も参観できる。幕末には多くの蘭方医や蘭学者が訪れた。東京御茶ノ水の順天堂病院や順天堂大学の先鞭となったが、本人は東京へ行くことはなく、町の病人の手当てに尽くした。
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