尾生の信
春秋時代に、尾生という若者がいた。ある日、女と橋の下で会う約束をして、先に行って待っていた。ところが、いつまで待っても、女は来ない。それでも、尾生は、約束してあるのだから来ないはずはないだろうと思って、なおも待ちつづけた。そのうちに、水が出てきた。それでも、なお、女を信じて、帰ろうとはしなかった。やがて、ますます、水が出てきた。すると、流されないように、橋の柱につかまって、待っていた。そのうちに、とうとう、尾生は溺れ死んでしまった。(参考:細田三喜夫「漢文故事小事典」研究社 1956年)
« 樽の中の哲学者 | トップページ | ラス・カサスの告発 »
「世界史」カテゴリの記事
- トルコ(2021.12.26)
- 鞍鋼憲法(2021.08.21)
- トクタミシュ(2021.07.18)
- アウレリウス・マクシミアヌス(2021.06.04)
- ロバート・バンクス・ジェンキンソン(2021.05.31)
コメント