第二の人生の準備をする
六甲山・高山植物花図鑑
先月中頃に図書館長に退職届を出した。独立開業すると言ったら、館長が「古本屋をやるのか?」と聞いたので、「販売はしない。閲覧だけの読書室のようなものです」と答えた。来年4月開業する。場所は六甲山の麓である。いざ開業準備をするといってもどこから手をつけてよいかわからない。まずは税務署に行っていろいろ相談した。そこから学んだことは小さな店でも正確な経理をしないと中、長期的にみると継続、発展していかないということ。そこで、兵庫区にある会計事務所をたずねた。実は私のいとこが経営していて、ビルを建て成功しており、誠実で信頼できる人である。すでに70歳を超えているが、まだまだ現役だった。
まずは私から店のプランを説明した。事業内容は、「アット・ホームな雰囲気の中で芸術・文化に親しみながら読書環境を提供する」。入館料は200円。屋号は「女性の書斎・ひとり」。「ひとり」という名称は女性がグループで話しの場所として使用されると狭い室内なので他のお客様に迷惑になるので、なるだけグループはご遠慮願いたい、思いがあるからだ。しかしグループで来られても断われないだろう。小学生以下の子どもは無料。少女まんがを買い集めた。数年後、中学生になっても店に来てくれるかもしれない。会計士は営業時間を聞いた。はじめ10時から20時のつもりであったが、むしろ夜間が稼ぎ時かもしれないので22時まで営業することとなった。周辺はレストランやスーパーが遅くまで開店している。室内の照明も白熱灯で落ち着いたムードがあるのだ。会計士は利益の計算をはじめた。だいたい喫茶店の客数を基礎にして、仕入れ費、固定資産税、光熱費、消耗品費、減価償却費などを差し引いて、通常利益を算出した。テナント料、人件費、仕入れにあまりかからない分だけ赤字になることはないだろう。ただし、店をテナント貸しする以上に多くの利益をあげないと、一日12時間、365日、働く意味がないということであった。もちろん店主がどんなに働いても法律上規制はないのだ。また図書には著作権があるが、古本を貸与ではなく、閲覧するのには著作権法上は全く問題ない。ただしコミックなどの場合、業界がネットカフェに対して問題視しているので、今後とも注目していく必要はある。女性向きの図書の品揃えは万全か、トイレはあるか、席数は十分か、照明は読書するには暗いのではないか、などさまざまな指摘がなされた。現地を見ずになかなかするどい指摘をする。やはりこれだけ厳しくチェックしてきたから成功したのだろう。一番重要なことは、「君の店は不要、不急のものではない。時間に余裕があれば入ろうか」という性質のもの。つまり一度入った客が次にまた来るかが鍵だ。そのためには、かなり蔵書の新鮮さにこれから力を入れる必要がある。
これまで、選書はしてきたものの、女性だけにターゲットをしぼるとなると、実はあまり予備知識は少ない。女性向け雑誌についても然り。書店でさまざまな女性誌が並べられているが、どれを定期購読するかとなると難しい。日々のカウンターで注意をしておこう。先日、40歳くらいの感じのいい主婦が「エッセ」ありますか、窓口できかれた。新聞広告で佐藤藍子の表紙のエッセ8月号が掲載されたからだ。「最新号は貸出できませんので、ご予約してください」と答えた。エッセ7月号は貸出できるようになるが、なんと10人ほどいる。とても人気のある雑誌だ。本屋で様子をうかがっていると、やはり家庭的な感じのする主婦がエッセを立ち読みしている。内容はやはり料理中心だが、収納、雑貨、ダイエットなど主婦の身近で実用的な情報が人気の秘訣なのだ。「家庭画報」「婦人倶楽部」のような豪華さを憧れる性質のものではない。40歳前後という中核層の主婦向けというのが「ひとり」には適しているように思うので、まずは合格か。今日、新古書店に買出しにいく。「今晩のおかず選び1050レシピ」(世界文化社)400ページというボリュームが気に入った。綿矢りさ「インストール」「蹴りたい背中」100円(単に綿矢りさが可愛いから買った)、阿川佐和子・壇ふみ「ああ言えばこう嫁行く」100円。(美人で結婚しない二人の話は男性が読んでも興味深いから)。少女コミック「NANA」(矢沢あい)1~5巻、500円。











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